コラム


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OYAJI NO UTA

by 安藤弘志

'04-6月分  '04-7月分  '04-8月分  '04-9月分   '04-10月分  '04-11月分
'04-12月分    '05-1月分    '05-2月分    '05-3月分    '05-4月分    '05-5月分

'05-下期分  '06-上期分  '06-下期分  '07-上期分

オヤジのうた曲名リスト


VOL.508 * 2007/12/31


「30年前の有馬記念」

去る2004年のダービーの時期に合わせて当時の郵政省から中央競馬50周年の
記念切手が発行されました。絵柄は二種あってひとつには四冠馬ナリタブライアン
そしてもうひとつの絵柄が、今からちょうど30年前の有馬記念の歴史的なマッチレースの
テンポイントトウショウボーイを描いたものです。1977年12月18日の中山競馬場、
2頭の後ろの4の数字は残り4ハロンの標識で、最後の直線に入った場面だと分かります。
今でも一二番人気の馬が、他馬を寄せ付けず直線でマッチレースをすることは時々あります。
でもこのときは、スタート直後から二頭だけでの先頭争いが続いていたのです。二頭とも
いわゆる逃げ馬ではありません。2500mのレースで息を抜く場面なしに競り合えば、
ふつうはゴール前で後ろから追い込む馬の絶好の餌食になって負けるのが普通です。
しかし違いました。結果は三着に追い込み馬グリーングラスが迫るのが精一杯。
四着以下はそこから六馬身も離されて終わったのです。「がっぷり四つに組んで、
どちらが強いかを、はっきり決着をつけようではないか」志摩直人さんのレース評の
言葉は、見るものの誰もが感じたことを代弁しました。当時、バイト先の食事室で
この有馬記念をTV観戦した私もその通りに感じました。クラシック三冠馬に成れるか
どうかは、多分にその年代の実力馬の存在に左右されますし、タイムの比較も
数十年を隔てては条件面で無理があります。オジサンの世代は誰がなんと言おうと
この二頭の馬が少なくとも日本では最強だったと今でも信じているのです。



中央競馬50周年記念郵便切手



役に立つ買物情報も毎日更新していますのでどうぞ

VOL.507 * 2007/12/20


「長崎慕情」 友部正人

1972年の表題曲は、♪もつれた足を 夜汽車に またがせて 一晩眠れば もう長崎・・・
こんな出だしで始まります。歌詞から察するに、友部さんの乗った列車はブルートレインの
特急ではなく、当時大阪を夜に出て翌朝長崎に着く急行「雲仙」だったと思われます。
盆正月以外なら四人掛けのボックスに一人か二人ずつ、靴を脱いだ足を向かいの席に
伸ばして、とぎれとぎれの眠りが楽しめました。旅の友はワンカップかトリスのポケット瓶、
それにハイライトなんてものですね。普通列車も含め、窓の下にはかならず銀色の灰皿が
付いていた時代です。ま、たしかに時代は変わったと認めないわけにはいけません。
ただどうにも納得しかねるのは、在来線の分離を引っ込めてまで長崎新幹線の着工を
強行しようとする動きです。部分開業だけで1時間半の時間短縮をした鹿児島ルートに
較べて、最大28分短縮の長崎ルートって本当に必要なんでしょうか。諫早湾干拓事業も
そうですが、長崎の政治家の土木利権優先がまた、未来に禍根を及ぼすことに
なるんじゃないか心配です。「ここはカスバかサンフランシスコ」と、友部が歌った長崎の
魅力は、少し時間をかけて訪れてこそエトランゼの気分で楽しめそうなのですが。



VOL.506 * 2007/12/15


「秋がくるから淋しいのです」 南沙織

秋が冬へと暮れるとき、夕方が夜へと静かに滑り落ちて行くころ、そんなときの
誰もが感じる心のざわめきを3分22秒の歌にそっと詰め込んで置いてみた。
この曲を含む1977年の彼女のアルバム「ハロー!シンシア」なんて、今時の
ワンフレーズごとに叫び上げるような女性シンガーの曲達と並べて聴いたときに、
こっちのほうが明らかにしゃれていて、ある意味みずみずしく感じられるのは
オジサン世代の好みの問題だけで片付けられていいんでしょうか。
♪枯葉散れば 心に積もり 気持の整理が よけい 出来なくなるのです
よかったことしか おもいだせない そんな日はベッドで毛布をかぶり…
昭和の街角に在った美しいものを、残すべきものはきちんと伝えておきたい。



VOL.505 * 2007/12/09


「煮た大根が苦手です」

こう寒くなると「おでん」が食卓や話題にのぼる機会が多くなりますね。実はワタクシ、
おでんの代表選手である大根がさっぱりいけないのです。食べ物の好き嫌いは
他にまったく無いのですが、煮た大根の切り口が放射状の筋に沿ってツヤツヤと
光るのを見ただけで、背筋にちょっと走るものがあります。ふろふき大根なんて
言葉を聞いただけでつらくなり、大根飯しか喰えなかった「おしん」への同情は
人一倍のものでした。小さい頃は月並みに人参やホウレン草もいやだったのですが、
長ずると共に美味しいと思うようになり、大根もナマの卸しは平気になりました。
讃岐うどん、焼き魚、天ぷらのつゆに大根卸しは今や欠かせません。それが何ゆえ
煮るだけで斯様に恐ろしいのか、多分何か独特の香りに対して拒否するものが
あるのでしょうね。ただ、以前は家人に対して大根入りおでんそのものの作製を
禁じていたのですが、中年になり人間が丸くなると共に、ワシは喰わんけど、
隅のほうに大根が浸かっているくらいなら許してやろうという線で妥協しております。



VOL.504 * 2007/11/10


「ボジョレー・古ジョレー」

フランスワイン、ボジョレーの新酒って確かに美味しいと思います。でも、日本が
突出した輸入国になっているのは、やっぱり記念日絡みの飲食物を有り難がる
国民性と、右へ倣えで商戦に同調する業界・マスコミの存在が大きいのでしょう。
節分の巻き寿司のときにも書いたけど、我々の世代で突然発生して定着した
習慣のひとつとして、発端を思い起こしてみましょうか。1983年初版の単行本
「(ミーハーのための)見栄講座」ホイチョイ・プロダクション作品にこうあります。
━従って、クリスマス・シーズンに、フランス料理店でボージョレーを注文し、
「新物(ヌーボー)ある?」と聞くと、たいへんな尊敬が得られるはずです。━
バブル華やかな頃、格好つけながら、それを自ら揶揄するすることを楽しむ
先鞭となったベストセラー本。たぶんこれが火付け役だったと今にして思います。
ところで私はまだヌーボーにはありついておりません。ただし九月ごろでしたか
「去年のヌーボー」が1本300円で売っているのを幸運にもジャスコで見かけて
楽しませていただきました。「料理にもつかえます」と断り書きしてあったのですが
なかなか、アイドル歌手が少し大人になった頃のようなオツな味わいでしたよ。



ホイチョイ・プロダクション作品群



VOL.503 * 2007/11/10


「一人酒盛」 笑福亭 松鶴

今朝の連ドラ「ちりとてちん」で一寸だけこの噺のシーンが出てきましたので、どうしても
書いてみたくなりました。それにしてもこのドラマ、なかなかのもんです。上方落語を
題材にするにしても、正面から描くのでなく、斜め方向いろんな迫り方をしているので
上方にも落語にも詳しくない方々も、どんどん惹きつけられているのではないでしょうか。
渡瀬恒彦の演じる師匠、草若(そうじゃく)は、上方四天王の中で強いて当てはまるモデル
を挙げるなら六代目松鶴が近いか、という所ですが。誰かの雰囲気により似てると思ったら
むかし兄の渡哲也がTVドラマで演じた「浮浪雲」だと思い当たりました。私は松鶴師匠の
「一人酒盛」を学生時代に心斎橋のパルコ寄席で間近に聴いた経験があります。
ある酒飲みが、飲み友達を呼んであれこれ用を言いつけながら到来ものの酒を一人で
うまそうに平らげてしまう、嗜虐的かつ不条理な噺に、不気味なショックを受けたのでした。
それにしても、正蔵や小さんが「あんなふう」になっちゃった東京落語は「ちりとてちん」を
「酢豆腐」に言い換えるような野暮が目障り、やっぱり落語は上方に限りやす。


VOL.502 * 2007/10/27


「病んでいた美林」

昨夜のTV朝日「報道ステーション」の特集で放映された、山口豊アナのルポはとても
興味深いものでした。台風通過後に大量の流木が東京湾に滞留するナゾを探るために、
江戸川から利根川源流部に遡って、日本の森林の病んだ現状に直面、背景に迫ります。
知らなかったのですが、山の斜面に密植された杉や檜の針葉樹林というのは思いのほか
根が浅く、ちょっとした集中豪雨で地盤の表層ごと滑り落ちてしまうそうなのです。
天然の照葉樹林や、間伐して手入れした人工林の場合、岩盤まで深く根を張る種類の
植物が混ざるので簡単に地すべりしたりしないのですが。昭和30年代前後の木材の
値が付いた時代に植林されたのち、林業で食べて行けない時代になって放置された
針葉樹林は、密生のため地表に陽が差さず、「緑の砂漠」と呼ばれるほど不自然で
脆いもののようです。この国から森林を守ってなりわいとする人々が消え、さらに
水田を守る人々も生活できなくなるとしたら「美しい国」の未来は暗澹としています。
普通に働く庶民が誰でも、木の家を建てて、高くても美味しいお米を食べることが出来る
理想と裏腹に、安アパートに住み質より値段で食物を選ぶしかない現実をどうしたものか。



樹皮に緑色の苔を纏った密植の杉林(熊本県内)



VOL.501 * 2007/10/21


「山羊にひかれて」 カルメン・マキ

先日、ピアニストの板橋文夫をバックに歌うカルメン・マキのライブをFMで聴きました。
「時には母の無い子のように」「かもめ」、1960年代末の寺山修司作詞の曲が、
一度は過去のものになったかに思えながらも、四十年を経て不思議に時代と
合致するようになったのではと感じさせられました。そして随分と久しぶりに、
1969年のカルメンの「母の無い子」に次ぐヒット曲である「山羊にひかれて」を
思い出しています。寺山修司作詞、田中未知作曲の小品でした。出だしからシンプルな
メロディラインで『しあわせそれとも ふしあわせ』まで来て、一箇所だけのカウンター
メロディとして『やまの むこうに 何がーある』。何とも寂しげで力の抜けたふしが
続きます。時代の背景にある不安感が、あの頃と繋がっているのかも知れません。



VOL.500 * 2007/10/06


「積極的平和貢献」

期限切れのテロ特措法に代わる新法について、政府・与党は野党側に対し、協議会を
作ってそこで事前協議を済ませた上で国会を通しましょうと持ちかけたそうです。
これに対して民主党は、これを突っぱね予算委員会の場で最初から国民の見てる場所で
議論しましょうという姿勢です。今のところはですが、なかなかイイじゃないですか。
インド洋上で日本の自衛艦が移動式の無料給油所を開くことで、テロリストがどんな風に
困る理屈になるのかオジサンも詳しく聞いてみたいと思ってたところです。ただし、
小沢代表が持論としている、国連が主導のISAFには積極関与すべきとの理屈には
非常に危険な面があるので、平和憲法の理念を活用するアプローチの仕方を、衆知を
集めて検討する必要があるでしょう。具体的に何をするかということで、まず思い浮かぶのは
地雷除去。さらに進めるとすれば武装解除の平和的実行を追求できないでしょうか。
弾薬類の火薬を一瞬にして「しけ」らせる中和剤、とか銃砲類をこっそり腐食させる薬剤
なんてものを化学技術の粋を集めて開発して、さらにそのゲリラ的な使用法をあみだす。
自衛隊を国際貢献の出来る存在にするとしたら、ぜひこの方面でお願いしたいです。



VOL.499 * 2007/09/25


「港が見える丘」 森昌子

山口百恵桜田淳子と共にオジサン達の同世代アイドルとして三人娘と称されることも
多かった森昌子さんを初めてとりあげます。今日のお昼のFMラジオで表題曲を聴いて、
なんとなく彼女なりの決意のこもった「やる気」のようなものを感じてしまったのです。
無理やりひとことで言ってしまうと「森進一演歌的なモノとのさわやかな訣別」でしょうか。
この曲の入ったCD「あのころ」は、彼女本人が厳選した昭和の名曲9曲からなる、
去る8月22日発売の最新アルバムとのことです。ネットで試聴してみた限りでは、
日野てる子をカバーした「夏の日の想い出」なんかも、声の浮かせ方がイイですね。
最後の二曲は「雨に濡れた慕情」「星影の小径」を選んでます。もしも彼女が、
ちあきなおみのフォロワーを目指す気持ちがあるとしたら、応援してみたいのですが。



VOL.498 * 2007/09/16


「帰らんちゃよか」 島津亜矢

もう昔、九州道えびのジャンクションにほど近いショッピングセンターに勤務していた頃が
あるのですが、地元のプロモーターとタイアップして、日祭日は歌手・タレントを呼んでの
アトラクションが恒例となっていたのです。舟木一夫、平浩二、中村晃子など、けっこう
名の知れた皆様も「営業」に来ていただきました。ただ、ビッグネームは毎週は無理なので
近場のタレントとしてよく起用されたのが島津さんだったのです。ひょっとしたら彼女、まだ
高校生だったのかも知れません。今日、熊本放送で放映された「ばってん荒川追悼公演」
で表題曲を聴いて、しみじみうまい歌手になったんだと感慨しきりです。この曲は熊本出身、
関西で歌手タレント活動をしている関島秀樹氏の作詞作曲による、ばってんさん晩年の
名曲ですね。特に二番の歌詞など、地方と都会で格差社会に翻弄されながら離れ暮らす
寡黙な親子の情の触れ合いが、聞くものの心を激しく揺さぶります。気がかりなのは、
散りばめられた熊本弁の説得力が九州外の方々に、どの程度伝わっているのでしょうか。



VOL.497 * 2007/09/08


「東京ドームの怪」

日本のプロ野球も各チーム試合数が120を越えようかというところですが、上位が伯仲して
面白いゲームが増えてきてますね。昨夜はセ・リーグ首位決戦、巨人vs阪神。一点差の
シーソーゲームで最後まで楽しませてもらえました。ただ、対照的だったのが両チームの
本塁打数。阪神が桧山の決勝弾1本のみに対して、巨人はなんと7本出ているのです。
実は前々から密かに疑っているのですが。東京ドームは膜構造の屋根を空気で支える
構造ですよね。ひょっとして、巨人の攻撃のときだけホームから外野方向の空気吹出しを
強くすることによって本塁打量産に追い風を吹かせているのではと、勘ぐってしまうのです。
で、思い立って今期の巨人戦125試合の球場別本塁打数の比較をつくってみました。
  全試合(125試合) 東京ドーム(49試合) 他球場(76試合)
本塁打数 一試合平均 本塁打数 一試合平均 本塁打数 一試合平均
読売巨人 170 1.36 81 1.65 89 1.17
相手チーム 128 1.02 60 1.22 68 0.89

+42 +0.34 +21 +0.43 +21 +0.28

そもそも巨人はホームラン依存傾向の強い球団なので他球場でも相手より、一試合平均
0.28本上回るのですが、これが東京ドームだと0.43本に跳ねあがる結果となりました。
うーん。決定的な数字ではないけど、ちょっと怪しいです。もしも可能なら外野席最上段に
座って、柄の長い風車でも持って実際にこの目で確かめて見たい気もするのですが。



VOL.496 * 2007/09/05


「花のように」 ベッツイ&クリス

北山修作詞、加藤和彦作曲で1969年の秋頃に出来た曲だと思われます。
「何気なく見上げた…青空が、かわった」と、季節の変わり目を示唆した出だしです。
あえて時代背景を深読みすれば、東大安田講堂陥落、新宿フォークゲリラ終息、
これら1969年の前半の節目に対して、69年後半当時の何となく脱力感を帯びた空気を
鋭く反映していると思えなくもありません。曲の終わり、コーダの繰り返しの詞は、
♪花のように おわったー 花のように おわったー。詞だけでなく曲で特徴的なのは、
小節のあたまに八分休符を置いたアンニュイな脱力を帯びたフレーズが二小節ごとに
出現するつくりになっていることです。震えるような二声コーラスの響きも合ってました。
実は今日、地元コミュニティFMの番組で久しぶりにこの曲を聴かせてもらったのです。
何か、しゃべりのマイクを切ると音楽も切れてしまうという、放送事故寸前のトラブル
の中で、めげずに放送を続けるという珍しい場面に偶然遭遇した中でかかった曲です。



VOL.495 * 2007/08/26


「出 発」 北原早苗

前回のコラムを書くために70年代初めの深夜放送に関する手持ち資料を捜してみた
のですが、やっぱりというか、何時の間にか無くなってしまって殆んど残っていません。
狸のオバケのようなキャラクター時代の「ビバヤング」会報など揃えて取って置けば、
貴重な資料だったでしょうに残念です。そんな中でたまたまですが、糸居五郎さんの
ある日のオールナイトニッポン選曲メモの中に、北原早苗「少年」とあり、その傍からは
同じく北原早苗さんの「出発」の楽譜の切抜きが出てきました。万里村ゆき子作詞、
鈴木邦彦作曲とありますから、あの頃GSから派生したカレッジポップスの流れですね。
Gマイナーの旋律をたどれば、38年の歳月をひととびして、すぐに全部のメロディを
思い出しました。ちなみに一番のサビの歌詞は、♪だけど ぼーくーは おとこーのこだー
こどくというーなのー ともだーちをー みちづーれにー あしたは大人にかわるー。



VOL.494 * 2007/08/19


「DJアンコー賛」

昨日のNHK−FM放送は「今日は一日フォークソング三昧」として、朝九時から
夜十時まで通しの特別プログラムの日でした。朝から夜八時までは60年代後半から
70年代にかけて各年の象徴的な曲が順次130曲ほど紹介されましたが、まあこの手の
番組の常連のナンバーが続きましたので、さほど集中せず聞き流しておりました。
で、最後の二時間が元ニッポン放送パーソナリティ斉藤アンコー氏によるリクエストタイム
だったのですが、こちらは「さすが」と唸らされました。リクエスト締め切りが早めに設定
されていたので、じっくり選曲してもらえる期待はあったのですが、裏切られませんでした。
アンコーこと斉藤安弘氏は私の中学生時代のオールナイトニッポン火曜日深夜を担当。
糸居五郎高崎一郎といったDJ草分けの重鎮に混ざって、若くから日本の音楽シーンの
前線に立ち会ってきた人ならではの、趣味の良い選曲です。歌手の顔ぶれに偏った
印象をあたえずに、なおかつ久しぶりに聞きなおすと味のある楽曲を選んでくれました。




リクエストタイムで選曲された曲から
:「どうしてこんなに悲しいんだろう」 吉田拓郎
:「夕暮れ時はさびしそう」 NSP
:「踊り子」 村下孝蔵
:「僕にまかせて下さい」 クラフト
:「虹と共に消えた恋」 ピーター・ポール&マリー
:「想い出の赤いヤッケ」 高石友也とザ・ナターシャ7
:「戦争は知らない」 ザ・フォーク・クルセダーズ
:「アナク」 杉田二郎
:「檸檬(れもん)」 さだまさし
:「氷の世界」 井上陽水
:「ホームにて」 中島みゆき
:「夢で逢えたら」 シリア・ポール
:「青春の影」 チューリップ
:「遠くで汽笛を聞きながら」 アリス
:「季節の中で」 松山千春
:「アビーロードの街」 かぐや姫
:「僕の贈りもの」  オフコース
:「やさしさに包まれたなら」 荒井由実
:「イムジン河」 ザ・フォーク・クルセダーズ
:「勝利を我等に」 ジョーン・バエズ



VOL.493 * 2007/08/17


「臨時急行・桜島」

お盆のUターンラッシュさなかの16日夜九時前の九州自動車道上り線。人吉インター
手前のカーブで、乗用車が中央線柵に触れたはずみで横向きになって停止してしまい
ました。そこへ南国交通の高速バスが激突。乗用車の後席に乗っていた二名が外傷性
ショック死するという悲惨な事故になりました。バスは計六台で鹿児島市から大阪へ向かう
夜行乗合路線増発便の最後尾を走っており、先行の車と離れてしまったために急いでいたと
いう話もあります。このような超長距離バスは運賃の安さと、夜間に移動できる便利さから、
ツアーバス名目の準定期便も含め、近年じわじわと利用客を増やしているようです。
前々から思っていることなのですが、旅客にしろ、貨物にしろ、長距離かつ多量の輸送は、
極力道路を避けて鉄道・船舶を使うべきだと私は思います。10トン超の貨物や何十人もの
乗客を、一人の人間が運転する車で500km以上運ぶのには無理がありますし、自分が
高速を運転するときにもそんな大型車がウヨウヨしている状況は不安があります。
鹿児島と関西を結ぶ夜行臨時列車が消えた最大の原因は在来線の第三セクター化
でしょうが、設備的には客車列車や交直流電車の運転は可能です。分社化してしまった
各鉄道会社の垣根を越えてのダイヤ設定その他には膨大なエネルギーを要するので
しょうけど、あえてJR九州にお願いしたいところです。485系特急車の寿命のあるうちに。



VOL.492 * 2007/08/05


「夏にご用心」 桜田淳子

NHK−FMの番組「ミュージックメモリー」は、今年度から邦楽芸能にも造詣の深い
葛西聖司アナをホストに、作詞家の阿久悠さんを1年間スタジオに呼んで話を聞きながら
まつわる曲をあれこれ掛けていくことに、なっていました。それが6月中程になって突然、
 阿久さんが入院されましたという知らせが告げられ、翌週からは作曲家、平尾昌晃さん
にスポットを当てた内容に変更されたのです。それから二ヶ月も経たずに阿久さんが
癌で亡くなったとの報に接し、唖然としつつも残念でなりません。なかにし礼と並ぶ
純歌謡曲の代表的作家を失ったことも勿論ですが。実はあの番組の中で、ピンクレディー
岩崎宏美に関してはかなり語られていたのに、桜田淳子にはまだ、ほとんど触れられて
いなかったので、どんな語られ方をするのか、とても楽しみにしていたのです。
デビュー曲をはじめ、前期のほとんどのヒット曲やアルバムの曲を手がけながらも、
阿久さんの訃報をとりあげるたくさんのTV番組の中で、彼女の歌を垣間見ることは
出来ませんでした。ここらへんのTVメディアの冷酷さ、他の皆様も「ご用心」を。



VOL.491 * 2007/07/31


「民主党への宿題」

先日の選挙結果には、とりあえず溜飲を下げさせてもらいましたが。
与党というのは、やればやるほどしがみつきたくなるもののようですから、
自民党、公明党の議員さんたちは、今現在、野党になる覚悟はどれくらい
出来ているか不安ですね。1993年の夏にいちど野党に下った自民党は、
一年間我慢できずに、あっと驚く社会党との呉越同舟連立までして与党に
戻りました。90年代の終わりに与党の味を知った公明党も、その後、少々の
政策の齟齬には眼をつぶってでも与党連立を重視しているように見えます。
ところで、民主党に出しておきたい宿題がひとつ。「三十代前後の独身非正規雇用
の方達が結婚して子育て出来る」こんな切り口から経済を盛り立てることです。



VOL.490 * 2007/07/26


「ブレーキとしての参議院」

参議院選挙投開票日まで数日を残すのみですか。自民民主両党とも電波メディアを
使った宣伝の頻度を増してきてますね。特に私もよく利用するローカルFM局や、
コミュニティFM局にまで安倍首相出演のCMがしばしば流されますので、それを
聞くのをイヤさに他局へ変えたり、しばらくイヤホンを外したりと、大変なのです。
それにしても、安倍さんは憲法に関することについて、皆で作る新しい国のかたち、
なんて言い方で九条をどうするとハッキリ言わないのですが、もしも参議院でも多数を
もらった場合は、教育基本法を変えたのと同様、強引なやり方で発議するんでしょうね。
さらに憲法に関していえば、民主党は自民党以上に触れないので判りづらいです。
24日付の毎日新聞社説も言うように、今回当選議員は憲法発議に一票を投じる可能性
が高いわけなのです。二大政党が憲法から逃げていようと国民は充分考慮すべきです。
良くも悪くも国会議員中の四分の一の選挙、遠慮せず床までブレーキを踏みましょう。
最後にオジサンの敬愛する役者にして文化人、小沢昭一さんの言葉を…
「だから、世の中の、大抵のことは、何がどうなってもいいから、戦争だけはごめん
こうむりたい、『戦争放棄』だけは守り抜きたいという、これが、私の人生で、
たった一つだけ出た明白な結論です。」 エッセイ[ いのち ]、文春文庫「話にさく花」所収。



VOL.489 * 2007/07/22


「期日前投票のやり方」

期日前投票に行ってきました。「仕事や用事のために」投票日に行けない人が利用する
ものなのですが、「等」の部分は有権者の自由な裁量にゆだねられている(と思ってます)。
指定投票所よりも行くのに便利とか、投票日に出口調査員に尋ねられるのがウザイとか、
今日どうしても投票したい気分だ等の理由であっても、実際は問題なく活用できます。
期日前投票会場と時間は入場券のウラに記載されています。入ったところにまず、
宣誓書という細長い紙と鉛筆が置いてありますので、住所氏名生年月日そして仕事や
レジャーという理由を記入します。どこでどんな仕事かなどとは訊かれませんので、
29日は部屋の片づけをする仕事だなどと考えながら、仕事の欄にチェックをしました。
今日の日付を書いたら出来上がりでハンコ類も不要です。入場券と一緒に係員に
渡せばまもなく参議院選挙の選挙区と比例代表二枚の投票用紙が手渡されました。
投票箱に表示の用紙色分けを確かめながらタテ二つ折りの用紙を入れ終わると、
ごくろうさまの声に送られて会場を出ます。もう何度目かになりますが、係員の
みなさんの雰囲気もあたたかく、気分良くできますので皆さんにもおすすめする次第です。



VOL.488 * 2007/07/19


「原発をなくすために」

超強力台風を、やっとやり過ごしたかと思ったら次の日には列島の反対側で、
超強力地震の発生です。気圧930hPaだとか、震度6強なんて数字がそう日常的に
出現されては困るんですけどね。私からも被害に遭われた方々が立ち直れますように
お祈りします。それともうひとつ、しなければならない覚悟について今考えています。
安全な地層の上に立てられたはずの原子力発電所で、変圧器部分とはいえ火災が
起きたということ。電気の恩恵に浴する我々の知らない間に日本中あちこちに原発が
増え、未知の地震の危険に、さらに電力会社の隠蔽体質の危険にさらされている
現実に何らかの手を打たねばという覚悟です。原発に頼ることをやめたいと願う代わりに、
地球温暖化への悪影響とか、ダムなどによる環境破壊がつきつけられることも
あるでしょう。でも、こんな大切な問題を電力会社任せにしてはいけないのです。
電気を使わない工夫、きれいに作る工夫、必要な時まで貯める工夫、
私たちももっと学んで議論すべきでしょうし、技術開発のコストや、当面今より高い
電気代を負担する我慢が必要かもしれません。それらを私たちと一緒に考えてくれながら、
いずれは原発に頼らない完全非核日本を目指すそんな人に投票したいのですが。



VOL.487 * 2007/07/12


「パワー・トゥ・ザ第三勢力」

当初の予定から1週間引き延ばされた参議院選挙が公示されました。
内閣支持率ボロボロの状態で結果が楽しみでもありますが、29日までの
あいだに何が在るかわかりませんから油断は出来ませんね。
超極小メディアの微力をふりしぼって呼びかけておきたいことが二つあります。
一つは天下り、談合、無駄遣い…役人の好き勝手体制に対する最大の打撃は、
法律改正や組織の変更などではなく、政権交代が一番だということ。
もうひとつは、安部さんにとっては逆風下とはいえ、国民投票法案が通って
憲法改正にリーチが掛かった状態での最初の国政選挙だという点です。
自民党を減らすことは大切ですが、注意しなければならないのは、
既得権益を温存したい勢力や、憲法9条を変えたい勢力が選挙後の状況に
よっては、民主党の中に手を突っ込んで、あっと驚く大連立を企てる可能性です。
参議院がトレンドに距離を置いた「良識の府」として文字通り機能するためにも、
ここは第三勢力の大幅な拡大を期待する声を盛り上げていきたいと思うのです。



VOL.486 * 2007/07/08


「柳よ泣いておくれ」 レイ・ブライアント

2007年も後半に入りましたが、今年の梅雨は後半がけっこうシビアなようです。
昨日は熊本市周辺の川があちこちで溢れかかったり、今日は、お天気回復かと
思いきや、またザーザー降ってきました。鬱陶しい気分を変えようとテンポの良い
ピアノトリオの曲を漁ってみましたがどうもしっくりしません。やっぱり雨の日には
しっとり路線のバラード選曲がふさわしいようです。表題曲はビリー・ホリデイ
ヴォーカルでも印象深い湿度の高いスタンダードですね。勿論インストルメンタル
でも名演が数多く、MJQトミー・フラナガンもじゅうぶん美味なのですが
、しっとり度の高さではレイ・ブライアントのピアノが一番のような気がします。


 

 


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